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ロボカップ2005 大阪世界大会レポート

イベント
ロボットのワールドカップ、RoboCup(ロボカップ)2005 世界大会が7月13日~17日に大阪市のインテックス大阪にて開催されました。 ロボカップは今年で)9回目、3年ぶりの日本での開催で、31ヶ国330チーム、約2000人が参加し、一般来場者数も約18万2千人となり、ロボカップとしては最大の規模の大会となりました。 ロボカップではジュニアも含めて全リーグとも、人間が操縦するのではなくすべてロボット自身が周囲の状況を判断して行動する「自律型ロボット」でなければなりません。

注目の「ヒューマノイドリーグ 2 on 2」

Team OsakaのVisiON NEXTA
Team OsakaのVisiON NEXTA (ヴィジオン ネクスタ)
一番の注目はやはり2足歩行ロボットによる「ヒューマノイドリーグ 2 on 2」。 2機対2機のサッカーゲームです。 もちろんこれも自律形なので、TVなどでも人気の「ロボワン」(操縦による2足歩行ロボット格闘技)よりもさらに高度な技術が必要になります。 参加国数も増え、試合中ほとんどボールが転がらないというレベルの闘いもある一方で、やはりヒューマノイド先進国の日本は強かった!決勝戦では接戦の末、ドイツの"NimbRo"を抑えて地元大阪の"Team Osaka"がみごとに勝ち取りました。

参加者がうなぎのぼりのジュニアリーグ

レスキューチャレンジ風景
■レスキューチャレンジ: 基本的にはライントレース競技なのですが、災害現場を想定してライン上に障害物あり、急な坂ありの難コースで、しかも人が倒れている絵のところでは一時停止しなければなりません。
他のリーグも大いに盛り上がっていましたが、そちらのほうはいろいろなメディアの報道をご覧いただくとして、報道であまり取り上げられないジュニアリーグのほうが、エレキットファンの方々にとっては一番気になるのではないでしょうか。年々うなぎのぼりに参加者が増えているジュニアリーグですが、今年はジュニアだけでも18ヶ国、158チーム(なんとロボカップ全体の半数近く!)がエントリーして技術を競い合いました。
そのうち日本からのエントリーは40チームです。 ジュニアリーグではサッカーチャレンジレスキューチャレンジダンスチャレンジの3種目があり、それぞれに14歳までの「プライマリ」と、18歳まで(下限はなし)の「セカンダリ」というクラスが設けられています。
なかでもサッカーは対戦なので、ただでさえ試合数が多いのに、エントリー数は89チーム。限られた会期の中でどうさばくのか心配していましたが、今年は加えて「スーパーチーム制」が導入されました。異なる国の3チームが一つの「スーパーチーム」を組み、団体戦を行うというものです。ジュニアの技術も年々レベルアップし勝ち負けにこだわる傾向が強まっていることが昨年の世界大会で反省され、勝負とチームワーク、そして国際交流を図るというもので、その理念と趣旨はとてもすばらしいものです。しかしながら、その理念は理解しながらも、「せっかく世界大会で勝つことを目標にやって来たのに…。もっと早めに発表してくれたら・・・。」との声も多く聞かれ、子供たちも指導者たちも困惑を隠せない感じではありました。このシステムについては、ロボカップジュニア主催の方々の一部から、理念の実現に向けて来年以降の大会では更なる改善が施される筈と聞いています。
RoboCup2005の試合結果は全リーグ、全試合(予選を含む)については、
RoboCup2005 公式HP(http://www.robocup2005.jp/result/index.html)で公表されています。
ダンスチャレンジ風景
■ダンスチャレンジ:ロボットのサイズや動き方、台数などに制限がなく、最も自由なロボットを作れる種目。
ダンスチャレンジ風景
■ダンスチャレンジ:女の子もチャレンジしやすいので、日本でも急に参加者が増えてきています。舞台道具も使えるし、メンバーが一緒に踊っても良く、ロボットとメンバーのダンスがシンクロナイズした演出も評価の対象になります。。
ダンスチャレンジ:リハーサル風景
■ダンスチャレンジ:ロボット調整のリハーサル風景
サッカーチャレンジ風景1
■サッカーチャレンジ:もちろん今年もEKのサッカ-・ロボ915(MR-9152)をベースにしているチームがたくさんいて、大活躍でした。2 on 2 セカンダリで、おもしろい形のロボットのポルトガル「Xburn」vs ELEKITの地元・九州からの無敵姉弟チーム「Team Wisdom」(もちろん、MR-9152ベース機!)、この試合の結果は0対9でした。
サッカーチャレンジ風景2
■サッカーチャレンジ:2 on 2 プライマリでMR-9152ベース機同士の闘い。シンガポール「NanYang 2」 vs 九州の強豪「Phantom」。この試合も0対9でした。
サッカーチャレンジ風景3
■サッカーチャレンジ:こんな楽しいマシンもありました。ダースベイダー(九州の「Fight」)、地球(関西の「M&N])と格闘!
シチズン:マイクロサッカーロボット
ロボカップの会場では、ロボット関係の企業や研究機関の展示会「ROBOTREX2005」も同時に開催されました。 シチズンの、腕時計のメカによるマイクロサッカーロボット。車軸についている秒針がすごい速さで回るのがかわいかったです。 上の面の時計もちゃんと動いていました。
シチズン:マイクロ亀ら
同じくシチズンの、マイクロカメラのレンズを動かすためのアクチュエータを使った、マイクロ"亀ら"・・・
(^_^;)
大阪大学 石黒研究室:リプリーQ1 expo
伏目がちで妙に色っぽい、大阪大学 石黒研究室の「リプリーQ1 expo」。
ご存知、ELKITのMR-9152を改造例デモ機
ELEKITのブースでは「MR-9152改造例デモ機」がジュニアロボカッパーたちの注目を集めていました。

ロボカップ2005世界大会を通して...

弊社では主催者のご要請に応じ、会場内のスペースを利用して工作教室を連日開催いたしました。ふだんロボットに触れたこともない一般ビジターや海外のビジターからも好評で、ロボカップへの関心を広げることに多少なりともお手伝いできたのではないかと思っています。
レポート:2005.7 Fujita

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